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アキトさんに会って来た...。
なんだろう、この感じ...。
もう離れてるのに、まだ胸の中に何かが残ってる...。
アキトさんに会って来た...。
思ったよりも背が高くて、それだけど可愛くて甘えん坊な感じで...不思議な人だった。最初は自分から話し掛けることも出来なくて戸惑っていた私の手を引いて、二人で町を歩いた。レストランに入って、彼はカクテルを、私はジュースを注文した。未成年だしね(苦笑)
それで、お互いのことをいろいろ話し合ったわけね?それはもう、チャットの事から学校の事...そして、あの忌まわしい出来事を...。でも彼は、私が不本意に穢された女だと知っても驚く事なく話を続けてくれて、人目も憚らずレストランの席で手を握ってくれた。そして、言った。
アキト「辛かったね?そんな事、よく話してくれたよ。」
私「アキトさんの事は信頼できたから...引いた?」
アキト「引くわけないよ」
私「ありがとう」
アキト「でも、iriaにこれからもずっと男性恐怖症でいて欲しくない。少しずつで良いから、明るさを取り戻してほしい」
私「.....。」
アキト「悲しい気持ちがなくなるまで、俺がゆっくり見守るよ。見守るだけなら...いいだろ?」
私は黙って首を縦に振った。そして帰り際...アキトさんはなにも言わずに私を抱き寄せた。
「iriaに好きな人がいるのはわかってる...でも俺もiriaの事が好きになったみたいだ。」
...彼はそういって「キスしていい?」と聞いて来た。正直、キスが出来るシチュエーションだった事は言うまでもない。だが私は断った。いくら信頼できる相手だからといっていきなりキスができるほど軽くはできてないもんでね?アキトさんには申し訳なかったけど...まだ唇に触れられるのは怖い...。そうしたら彼は「そうか、無理にとは言わないよ。残念だけど(笑)」と言って私の頭を撫でて...そして、別れた。
その瞬間からずっと...私の中に何かが残ってる。
嬉しさとか、喜びとか、そんな単純なモノでもないんだよね...。もっと重くて強い気持ちが...。嗚呼...まさか私はアキトさんに...。でも違うわ。私にはむむちゃんがいる...むむちゃんが...いるんだから...。
わかっておる...。私は、揺れているのだ...。このままではアキトさんを愛してしまうかもしれぬ...そんな自分に怯えて震えているのだ...。でもそんな事、今更誰にも言える訳無い...ましてやむむちゃんに...。
きっと、またむむちゃんと話せば以前の私に戻れる...きっと...。
戻れる...よね...?